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その後、日本は高度経済成長の軌道に入るが、高度成長を支えた最大のものは、鉄鋼・化学・ 繊維などの民間設備投資であった。「投資が投資を呼ぶ」といわれたように、この間の設備投資 はGDPの伸びを上回って推移した。 そこで疑問にぶつかることになる。土地以外の資産はほとんどなく、特別なノウハウも持たな い戦後の企業が、なぜこのように次々と設備投資することができたかということである。それは、 土地を担保にして銀行から資金調達ができたからに他ならない。土地こそが、資金調達の源泉で あったのである。とすれば、企業が安定的に資金調達ができるためには、地価は少なくとも横ば いで推移するか、できれば上昇せねばならない。 実際、地価は安定的に上昇して、企業の資金調達能力を増加させ、その成長を可能なものとし た。地価が上昇すれば、企業の持っている土地の価値も上がる。土地の価値が上がれば、その土 地を担保に差し入れて金融機関から借りることのできる金額が増える。増えた借入金の一部は、 再び土地投資に向けられる。それは、土地に対する需要が増えることを意味する。需要が増えれ 27第1章不動産神話の後に来るもの